「走ると膝が痛くなる…」これって成長痛ですか?│オスグッドと成長痛の見分け方

スポーツを頑張っている子どもたち。
頑張れば頑張るほど体への負担も大きくなり、痛みが出てしたりします。
「走ると膝が痛くなる」
「練習の後に膝が痛くなってくる」
「次の日には痛みはなくなっている」 などなど…
ひと口に、膝が痛い、と言っても様々な痛みがあります。
ネットで検索すれば、オスグッドだの、成長痛だの、たくさんの情報が溢れていて、
「うちの子の膝の痛みはいったい何なの!?」
となってしまいます。
病院や整骨院に行くと、「成長期だからね~」と言われて、
はっきりとした対処がなかったり、どうすれば良いかも教えてもらえなかったり…
「安静にして様子を見て」
と言われるも、いったい、いつまで様子を見ればよいのか…
と不安になってる方の助けになればと、今回、成長痛とオスグッドの見分け方をお伝えしていきます。
こちらの動画でも説明していますので参考にしていただければと思います。
↓↓↓
第1章 成長痛とオスグッドが混同される理由とは?

残念ながら、成長痛とオスグッドを混同して説明されているお医者さんや整骨院の先生がおられるのも事実です。
同じ、膝が痛い、という症状ですが、成長痛とオスグッドは全く異なります。
なので、成長痛の時の対処の仕方とオスグッドの時の対処の仕方は同じで良いはずはありません。
もしかしたら、その子にとって必要な対処とは異なっているから、痛みが繰り返してしまったり、なかなか治らなかったりしてるのかもしれません。
では、なぜ成長痛とオスグッドは混同されるのでしょうか?
恐らくですが、説明する時間がない、ということが一番の原因になってるんじゃないでしょうか。
あ、あくまで私の推測ですので悪しからず。
整形外科や整骨院で保険治療を受ける場合、どうしても対応できることが制限がかかってしまいます。
その制限の中で、対応することと説明することを矛盾なく行うためには、成長痛とオスグッドの違いを細かく説明している時間が取れないのではないかと思います。
繰り返しますが、あくまで私の推測です。
あ、ちなみに、オスグッドや成長痛の場合、整骨院では保険治療は適用外になります。
整骨院で保険治療が適用になるのは、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(肉離れ)で、原因が明確で、急性外傷というものに限られています。
オスグッドなどのスポーツ障害や、成長痛といった急性の外傷に含まれないものは整骨院では保険適応外になってしまいます。
第2章 成長痛とは?│オスグッドとは?

では、成長痛とオスグッドはそもそもどんなものなのでしょうか?
『成長痛とは?』と検索すると、以下のように出てきます。
成長痛とは、主に3〜12歳の子どもに起こる、はっきりした原因がない下肢(足や腕)の痛みの総称です。夕方から夜間にかけて膝やふくらはぎなどに痛みが出ることが多く、数時間で治まり翌朝には痛みがなくなるのが特徴です。骨の成長自体が直接的な原因ではないとされており、医学的に「成長痛」と診断されるには、他の病気(オスグッド病など)ではないことを確認する必要があります。
そう!
はっきりした原因がないもの、他の病気(オスグッドなど)ではないことを確認する必要がある。と明記されています。
成長痛の特徴としては、
・成長期の子どもに起こる
・夕方から夜間にかけて痛む
・翌朝には痛みがなくなる
といったことが挙げられます。
対して、『オスグッドとは?』で検索してみましょうか。
成長期の子ども(特に10~15歳頃)が、スポーツなどで膝の使いすぎによって、膝のお皿の下の部分にある骨(脛骨結節)に痛みや腫れが生じる「スポーツ障害」です。原因は、太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)が繰り返し骨を引っ張ることで、まだ軟骨が多くて弱い成長軟骨に炎症が起こるためです。
ということですね。成長痛とは全然異なります。全くの別物です。
オスグッドの特徴としては、
・成長期の子どもに起こる
・膝の使いすぎによって起こる
・お皿の下の部分が痛む
・太ももの前の筋肉が引っ張るという原因がはっきりしている
といったことが挙げられます。
ちょっと調べただけでもこれだけ違いがあるので、全く別物なんだということがわかります。
第3章 成長痛とオスグッドの見分け方は?

前章だけの情報でも十分に見分けが付けられると思いますが、ここでは私の臨床経験も含めて、もう少し詳しくお伝えしていきます。
成長痛の場合、痛くなるのは夕方から夜にかけて、とありましたが、ゆっくりしている時に起こるとお聞きすることが多いです。
お家でリラックスしている時、テレビを見ていたり、ぼーっとしていたり、ベッドや布団に入って寝ようとしたタイミングで痛くなるとよく聞きます。
この時の痛み方は、ジワ~、じーん、ずーん、と表現してくれます。
どこが痛いの?と聞くと、「この辺り…」というような膝周辺のエリアを示してくれることが多いです。
対して、オスグッドの場合、痛くなるのは運動中もしくは運動後(直後~しばらくした後)です。
特に、
練習の合間の休憩の後、動き出した時に痛い、とか
試合のハーフタイムの間、とか
練習が終わって帰ってきてから、とか が多いです。
痛み方は、ズキズキ、ズキッ、と表現してくれます。
痛い場所を尋ねると、お皿の下の骨の出っ張っている部分を指さします。
成長痛とオスグッドの見分け方としては次の3つを確認してもらうとわかりやすいと思います。
・痛くなるタイミング
・どんな痛みなのか
・痛い場所
とはいえ、やはり正確に診断してもらうことが大切ですし、安心できますので、
成長痛やオスグッドに詳しい先生のところに受診するのがお勧めではあります。
第4章 成長痛の治し方│オスグッドの治し方

成長痛は前述のとおり、原因が不明なものになります。なので、これをすると良くなる!みたいなものが確立されているわけではなかったりします。
その子によって、やるべき対処方法は変わってきます…が、
そのために必ずした方が良いことがあります。
それは、『話を聞く』こと。
リラックスしながら、ゆっくりと話を聞いてあげること。
否定もせず、アドバイスもせず、ただただ、話を聞いてあげて、受け入れてあげてください。
その際に、痛い部分をさすってあげるのがお勧めです。
成長痛の場合、痛い場所や体だけの問題ではなく、精神的な部分も大きくかかわってきます。
本人にとってはストレスと思っていなくても、体への反応として『痛みを感じやすくしている』場合もあります。
もちろん、この方法が万能ではありませんので、専門の先生や詳しい先生に相談されるのが良いと思います。
実は、オスグッドについても、精神的な要因がないわけではないんです。
プレッシャーが大きかったり、気負い過ぎてたりとストレスが大きくなると、脳は警戒モードに入ります。
この警戒モードになると、少しの刺激でも痛みとして認識してしまったりするんです。
ですが、成長痛に比べて、オスグッドの場合はそれ以外の要因の方が影響が大きいので、
お勧めのオスグッドの治し方としては『体の使い方を変える』ことです。
これについては別のブログでも詳しく紹介していますのでこちらの記事を読んでみてください。
↓↓↓
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成長痛とオスグッドは共通点はありますが、全くの別物です。
成長期の膝の痛みということだけで混同してしまい、その子に合った治療がなされていないと、
なかなか治らなかったり、繰り返してしまったりします。
特に、膝の成長痛とオスグッドは混同されることが多いので、ご注意くださいね!
お子さんが悩んでいる痛みが少しでも早く良くなりますように。